2013/08/27

やられたら“倍返し”…『半沢直樹』は社会現象

直木賞作家、池井戸潤(いけいど・じゅん)が編み出した小説の主人公、半沢直樹(はんざわ・なおき)が大人気である。もう〝社会現象〟と言っていいのかも知れない。

筆者はたまたま本屋で見つけた『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社)を読んで、その面白さにハマったわけだが、テレビドラマ(TBS日曜劇場『半沢直樹』)のブレークぶりは遥か先を行っているようだ。

少し整理をしておくと、半沢は都銀の合併によって生まれた「東京中央銀行」というメガバンクに勤める一行員。出身校は慶応(池井戸自身も一時期三菱銀行勤務)で、行内外で起きる様々な難問・奇問に捨て身でぶつかって見事に解決していく、勧善懲悪型の痛快劇だ。

決めゼリフは「倍返しだ!」。主役は演技力抜群の堺雅人。〝目力〟の凄みを強調した演出には鬼気迫るものがあるが、一方で、嫁役の上戸彩がホンワカした何とも言えず〝いい味〟を出している。

見逃してならないのは脇役陣の充実ぶり。頭取役・北大路欣也の重厚ぶりは言うに及ばず、嫌味な上司役の香川照之、オカマで国税・金融庁担当官の立場から半沢を目の敵にしてイジメようとかかっている歌舞伎俳優の片岡愛之助など、いずれ劣らぬ芸達者揃い。

ドラマはこの先どのように展開していくか分からないが、実際の銀行マンの間でも、大いに〝話題〟になっているそうだ。

その視聴率は人気の『あまちゃん』(NHK)を軽くしのぎ、ここ2週連続で29%(平均)を獲得。ちなみに、瞬間では33%強。この調子だと、一昨年の『家政婦のミタ』(日本テレビ)の記録(40%)を超えるかも知れない、とか=25日付毎日新聞。

同じく人気のTBS系『サンデーモーニング』でも、昨日は「風をよむ」という定番コーナーの中で『半沢直樹』を取り上げていたし、今朝の『天声人語』(朝日新聞)にも出ている。これを〝社会現象〟と呼ばずして、何と呼ぼう。

識者の多くはこの現象を「閉塞社会の裏返し」などと分析しているようだが、実際のところは、作り手にとっても思惑以上の反応ではなかろうか…。

作者は常々作品の中でも「銀行は晴れた日に傘を差し出し、雨の日に傘を取り上げるもの」と言っているそうだから、ひょっとしたら我々庶民(借りる側)の味方なのか!?

まあ、その真意のほどはさて置くとして、昨夜のセリフもよかった。「銀行のために取引先があるのではない。取引先のために銀行はあるのだ」。半沢は確か、そんな風な事を言っていた。まさに〝人気の秘訣〟はここいら辺か?

最後に余談だが、このドラマの演出を担当しているのは、慶應義塾の創設者にして現一万円札の肖像画、福澤諭吉の玄孫(やしゃご=曾孫の子)ということだ。[文中敬称略]


2013/08/24

時は流れて時と知る…イチローの“快挙”の陰で…

諸事全般、余りにも色んなことがあり過ぎて、何から先に手をつけたらよいものやら。加えて、このクソ暑さ。ことしの夏は、まったくもって「加減」というものを知らない。

そんな滅入った気分でいるところに、昨日から今日にかけて大きなニュースが続々と飛び込んで来ている。ふだんなら「ネタあり!」と勇んで飛び付くところだが、余りに多過ぎても却って迷ってしまう。

が、何はさて置いても今日の場合は大リーグ・ヤンキースの「イチロー選手」のことだろう。日米を通じての4千本安打達成!!もちろん、日本人選手初の「金字塔」であるわけだが、大記録達成後のインタビューでの受け答えがこれまた唸らせる。

筆者はたまたま、宮崎金助先生(島原文化連盟委員長)がこのほど上梓された『精神文化としての武士道』を読んでいて、ハタと思い当たった!つまり、イチロー選手の立ち居振る舞いは、現代における「武士道」に他ならないのではないか、と。

宮崎先生の著書から引く―。剣豪・宮本武蔵の兵法書『五輪書』(水之巻)にこういうくだりがあるそうだ。「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」と。

一方、イチロー選手は「4千本の安打を打つために、8千回の悔しい思いがあった…」などと、インタビューで語っているが、まさに武蔵流の「鍛」と「錬」との世界を地でゆく修行ぶりではないか。

今やイチロー選手が醸し出す雰囲気は、単なるアスリートの域を超えているような気がしてならない。そう彼は、太平洋を渡った「野球の求道者」にして「現代のサムライ」なのである。

さてさて、お次は夏の甲子園大会。初出場の前橋育英(群馬県代表)が初優勝を果たした。残念ながら、延岡学園(宮崎県代表)は1点差で敗れたが、不思議と誰の胸にも「敗北感」は無いのではなかろうか!?

甲子園の球児たちを見ていていつも思い出すのは、高校野球を愛してやまなかった作詞家の故・阿久悠さんの次の言葉だ―。「夢は砕けて夢と知り 愛は破れて愛と知り 時は流れて時と知り 友は別れて友と知る」(人間万葉歌)。

筆者などは〝大〟の付く阿久悠ファンなので、時おりこのフレーズを思い起こしたりしているが、それにつけても残念なのは、藤圭子さん(62)の自殺のことだ。

五木寛之さんが「演歌」でなく「艶歌」でもない「怨歌」と称した、独特な節回しとやや寂しげな表情と視線。ちょっとだけお姉さんだったが、ほぼ同世代の大歌手だった。

「十五、十六、十七と 私の人生暗かった 過去はどんなに暗くとも 夢は夜ひらく♪」。ニュースを知って、改めて〝人の世の儚さ〟を噛みしめた人も多かったに違いない。合掌。


2013/08/20

感謝の念を忘れずに!…現代っ子は“アッサリ系”

第8回カボチャテレビ杯争奪小学生ソフトボール大会を昨日(18日)、実施した。参加してくれたのは島原・南島原の両市内から12チーム。数こそ少なかったものの、なかなかに見応えのある熱戦が最後まで続いた。

試合会場となった「三会ふれあい運動広場」はやや高台にあるため、時おり心地よい微風が吹いた。ただ、日差しの強さには閉口した。特段、日焼けしたつもりはなかったが、家に帰って鏡を見たら、顔じゅう赤く腫れ上がっていた。

思えば、この大会は県知事旗を目指して毎夏開かれていた「島原甲子園」(島原新聞社主催)がその〝前身〟である。会場は霊丘公園グラウンド。

少子化の現在と違って、どこの町内にも子どもたちは沢山いたから、参加するチームも桁違いに多かった。あれほどの試合数を一会場でどうやってこなしていたのか?今考えても不思議でならないが、とにかく夏休み期間中の一大イベントであったことだけは確かだ。


では、なぜ中断しなければならなかったのか?直接の原因は、普賢岳噴火災害の影響に他ならない。まあ、当時の状況を思えば万止むなしである。何せ、火砕流や土石流が毎日のように発生し、肝心要の霊丘公園には、被災者の人たちのために「仮設住宅」が建てられていたのだから。

それより何より、街全体が球技大会を楽しむような雰囲気ではなかった。グラウンドはどこも灰まみれだし、雨が降れば変なぬかるみで足をとられた。

開会式までの時間待ちの中で、ふとそんな事などを思い浮かべながら、子どもたちの姿を遠目に眺めていた。みんな元気一杯で「暑さ何するものぞ!」との気迫に溢れているように見えた。

主催者を代表しての挨拶では、整列した選手たちを前に、オドオドしながら「こうして安心してプレーが出来る環境を、家族や多くの関係者につくってもらっていることに、心から感謝して下さいね!」と、やっとの思いで伝えた。

「始球式」は、山なりのションベンボールだったが、きちんとキャッチャーミットに収まり、一安心。自分では「ストライク」と思ったのだが、誰も「ナイスピッチ」とは言ってくれなかった。

試合の結果は、別途紹介しているのでそちらをご参照いただくとして、最後に、今大会を振り返っての感想のようなものを述べさせていただく。

選手たちはみんな礼儀正しく、監督・コーチの指示をよく聞いていた。ただし、勝負事であるから必ず「勝ち」「負け」の結果が出る。ところが、いずれのチームも(負けた時に)、不思議と悔しがった素振りを見せないのだ。

挨拶で「勝ち負けに拘らず、全力でフェアプレーを!」と言ったのは間違いだったのだろうか…。


2013/08/18

“小さい秋”見つけた…意識すると、脳が変わる!!

恐らく、読者の皆様も感じておられることだと想うが、ここ数日、明らかに〝空気〟が違う。

今年の夏は記録ずくめの猛暑日(35℃以上)の連続で、いまだにその余熱冷めやらぬ所も多いと聞くが、ここ島原では盆を境に急速に〝秋の気配〟が漂い始めたような気もする。

この前、某人から借りた文庫本によれば、「(人間は)意識すると、脳が変わる」という。それを証明する実験を一つ。どうぞ、皆さんもお試しを―。

   ※    ※   

まず、自分のまわりをぐるりと一周見回してみて下さい。いろいろなものが目につきますね。

次に、「黄色いものはないか?」と、「黄色」を意識して、もう一度周囲を見回してみて下さい。

どうです、黄色が次々と目に飛び込んでくるでしょう。赤や緑でやっても同じことが言えます。

   ※    ※   

飛ばし読みではあったが、実際に言われるままに視線を動かしてみて、「なるほど!」と感じ入った次第だ。これが俗に言う〝気づき〟の効用だろう。

そうした思い(=意識)で、改めて周囲を見渡してみると―。いつの間にやら、あれほど喧しかったクマゼミは姿を消し、やや存在感の薄いアブラゼミがせわしなく木々の間を飛び交っている。

目を川面に転じると、赤トンボの群れが思い思いにス~イ、スイ。今を盛りに咲き誇っている花壇のポーチユラカとの、動と静の対比はなかなかに鮮やかだ。これもまた〝小さい秋〟発見の一つかも…。

さ~て、夏休みの最後を締めくくるイベントと言えば、全国各地恒例の花火大会だが、すでにテレビや新聞等でも大きく報じられているように、京都・福知山市で痛ましい火災事故が発生した(15日夜)。

福知山と言えば、島原とは姉妹関係にあり、とても〝対岸の火事〟として見過ごすわけにはいかない。まずもって負傷された方々に、心よりお見舞いを申し上げる。

それと我が地でも、10日後の今月27日(火曜日)に、「第21回島原温泉ガマダス花火大会」が計画されているので、余計に気になるところだ。

報道によれば、屋台店の主が、携行缶から発電機にガソリンを入れようとした際に発火したように報じられているが、記事を読みながら、「これはガソリンスタンドでも十分に注意をしなければ!」とも思った。

クーラーのよく効いた車中にいると、ついつい億劫になって、エンジンを切らないままに給油をお願いしてしまうことはないだろうか?正直言って、筆者は時々ある。

今回の福知山の事故を教訓に、ふだんからもっと〝意識の目〟を随所に張り巡らせないといけない、と改めて感じた。猛省しなければ!!


2013/08/14

「のの様」にお供えを…盂蘭盆会ですよ!皆さん

昨日、高知県四万十市で「41℃」という我が国観測史上の最高気温を記録したとか。これまでの6年前の記録(「40.9℃」=埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市)を塗りかえたのだ、という。

〈40℃を超えれば、さほどの違いはなかろう〉と個人的には思うが、仕事として取り組んでいる人々にとっては、やはりビッグニュースなのであろう。

脱線するが、ちと想像してみたい。風呂の場合、やや熱めのお湯が「42℃」くらいと言われているから、ちょうどいい「湯かげん」のようなものか…?

いやいや、サウナなんぞに入っていると、100℃前後はざらだから、それに比べたら、まだまだ温いってもんだ。

何言ってまんねん!(なぜか急に大阪弁)。サウナは一時(いっとき)でっしゃろ。その温度の中で服を着て一日暮らすんどすえ(京都弁?)。どえらい事ですろ(高知弁?)。

余りの暑さで、ただでさえ悪い頭がさらにボーッとして、一体全体、何を書こうとしているのやら?わからへん・・・・・(タレントの「ローラ」の口調を思い浮かべて下さい)。

〈こんな時は余り深刻にならずに、他の媒体に目を移せば、何かヒントが得られるかも…〉と週刊誌なんぞを漁る。

そうして手にしたのが、ヒマワリの大輪の絵が描かれた週刊新潮。8月15・22日夏季特大号と銘打ってある。

かつて、故山本夏彦さんが担当していた巻頭部分の写真コラムの書き手は、藤原正彦さんに代わって久しい。タイトルも「管見妄語」(かんけん・もうご)と改められている。

そうそう今日は、「管見」という言葉について語りたかったのだ。その意味は「細い管(くだ)を通して見る意」から転じて、「狭い見識や考え方」を指す。

何で今さらのようにこの話を持ち出したかと言うと、いよいよ〝佳境〟に入ってきた『八重の桜』(NHK大河ドラマ)の中で、その言葉が印象的に用いられていたからだ。

使っていたのは、主人公・八重の実兄(会津藩士)で、視力を失くしながらも、明治新政府の進むべき道筋を説く「建白書」を書いた、山本覚馬(やまもとかくま)。

一方、藤原さんが同号の『管見妄語』の中で取り上げているのが、ご母堂の故郷である信州の片田舎におけるお盆の話。そこでは仏壇のことを「のの・・さま」と呼ぶのだそうだ。

その語源については「お釈迦様」とする説。あるいは「尊いものすべてを表す幼児言葉」などと様々。「のの」「のんの」…。

一世を風靡した集英社の女性向けファッション雑誌(ノンノ)との繋がりは?ひょっとして島原弁の「のんのか」(美しい、綺麗の意)とは無関係なのか?

暑さによる「妄言」である。お許し下さい。


2013/08/13

沖縄の方が涼しい!?…脱・ヒートアイランドを

週末、すっかり人が居なくなった事務所に戻ると、誰かが自嘲気味にこう語っていた。「果たして今日一日で何回、『暑いですね~』とこぼしたのでしょうか?」と。

他に人影が見当たらなかったので、たぶん筆者に向けられていたのだろうが、意識して数えているわけでもないし、「う~ん」と力の抜けた愛想笑いで誤魔化してしまった。
それにしても暑い!いや熱い!!「立秋」も過ぎたので、そのうち収まるものと期待していたが、今年の夏はとどまるところを知らない。バカだ。この調子だと、盆の3日間も確実に〝ピーカン〟のようだ。

今や「暑さ」に関して言えば、北国も南国も関係ない。北陸や東北でも30度半ばを超す日は珍しくもなんともないし、「かえって沖縄の方が(体感的には)涼しいくらいだ」と、誰かがまことしやかにそう言っていた。きっと、そうだ。

まあ、お金持ちならこんな場合、サッサと避暑地に「涼」を求めに行かれるのだろうが、筆者ごときがせいぜい涼みに行けるのは、クーラーが効き過ぎるほど効いた量販店くらいだ。

ただ、それも長くは無理。第一、同じ店にそんなに居座られるものでもないし、カンカン照りの屋外の駐車場に置いたマイカーは待っている間に〝炎熱地獄〟と化している。

この処置がまたまた厄介で、手始めに窓という窓を全開。開けた途端に、陽炎(かげろう)があがっているのがよくわかる。

近くに水道のホースがあれば、フロントグリル付近に水を撒いて〝急速冷房〟させる手もあるそうだが、そうそう他人様の土地で出来ることではない。

そうして待つことウン十分。何とか車内に居ても支障がないほどに温度が下がったところを見計らって乗り込む。そこで再び実験的に車のボディに手を当ててみると、「アッチッチ」の状態がしつこく続いている、というわけだ。

そもそも、地球全体が温暖化の道をたどっているのかどうかは知らないが、「ヒートアイランド」という現象を引き起こしているのは我々人間に他ならない。

山を切り拓き、海岸を埋め立て、宅地を造成し、道路や公園を整備し、家や建物を造る。そこまではいい。別に悪いことなんかではない。

問題はその先だ。室内で暑さ・寒さを凌ごうと冷暖房装置を部屋ごとに取り付ける。その室外機から噴き出る〝熱気〟。個人の住宅など知れたものだろうが、積り積もれば…。

かくして、かつては小川のせせらぎや木陰で涼を味わえていた田舎も、都会と変わらぬ〝猛暑〟に苛まれるようになった。

尾籠(びろう)な例えで恐縮だが、自分たちがひりだした「屁の臭さ」を、汗をかきながら嗅いでいるようなもの。その汗が環境破壊の「冷や汗」に変わらねばいいが…。


2013/08/10

百日紅の花に想う…熱い日射しも何のその

酷暑の中で咲き誇るサルスベリ
立秋を境に「暑中見舞い」が「残暑見舞い」に変わり、蝉時雨も心なしかトーンダウンしているような感じがする。

そんな中、最近の楽しみの1つは通勤の途中で車窓から眺めるサルスベリの木(花)だ。漢字で書くと「百日紅」だそうだが、まさに言い得て妙な〝当て字〟だと思う。

落葉樹の一種で冬になると葉を落としてしまう。最大の特徴はツルツルした幹や枝の形状。「猿滑」と言われる所以でもある。

市道・白土湖線沿いで目を引くのは、米田建設辺りの何本か。清楚な感じの白い花の魅力もさることながら、日射しに抗うかのようなピンク花の情熱ぶりはさらに捨て難い。

色の違いはさて置くとしても、この暑さの中での奮闘ぶりだ。拍手を送らないわけにはいかない。

さて、お盆まであと数日。初盆のお宅では精霊流しなどの準備に大わらわであろうが、何と言っても400年の歴史を誇る城下町・島原の代表的な風物詩である。皆で念入りに構え、懇ろに送り出したいものだ。

またこの季節、夏休み等を利用して帰郷する方々も多いだろう。そこで、〝志〟ある若者諸君にたってのお願いがある。今、弊社では、CATVやコミュニティFM事業を通じて、地元で頑張りたい!との熱意に燃えている新人スタッフを募集している。

特段の資格などは要らないが、「読み」「書き」「算盤」「挨拶」がきちんと出来る人。そのほか強いて挙げるなら、やはりこの時代だから、パソコンやインターネットのスキル(知識&技能)があれば…。

面接等は随時行っているので、興味のある方は履歴書に必要事項(出来たら自己PRも)を記入して、弊社宛申し込んで下さい。

ところで8日の夕方、気象庁から出た「緊急地震速報」が〝誤報〟であったとのニュースがテレビや新聞などで報道されているが、誤解を恐れずに言うなら、〝誤報〟で良かった。

地震発生時の「P波」と「S波」の伝わり方の時間差を利用した同システム成り立ちについて言うなら、まったく弊社と関係がないわけではない。実を言うと、10年ほど前に実証実験の場を提供したのは、他ならぬ弊社なのである。

盆を過ぎれば、いよいよ本格的な台風シーズンもやって来る。まだまだ多くを明かせないが、弊社が全国的にお役に立てる日もそう遠くはない、と思う。


2013/08/06

ギョーザが目の前を!?…黄門様はキュウリ嫌い…

「三笠宮賜杯」を目指して、全国各地から高校レスリングの〝猛者〟が島原復興アリーナに集まった。8日まで、都合4日間の日程で、平成25年度全国高等学校総合体育大会のレスリング競技が始まった。ちょうど今年は60回目の記念大会なのだそうだ。

筆者もご案内を受けていたので、5日午前9時からの開会式にお邪魔させていただいた。いつも思うに、スポーツは種目によらず素晴らしい!老いさらばえた我が身でも、何かしら感動させられてしまう。

目の前を通る鍛え抜かれた若人の筋肉美。中にはそうでない輩も散見するが、素人目で見ても、耳朶(じだ)の形状次第で、自ずとその力量の程が判る。

例えは悪いが、強い選手のそれ・・は、まるでギョーザのようだ。同様の事が、最近何かとお騒がせな柔道界でも言えるのでは…。

で、話はいつも悪いクセで、そこからトーンと飛ぶ。先月27日付け(土曜版別刷)の『日経プラス1』に面白いコラム記事が載っていた。

ライターは福光恵さんという人だ。その福光さんによれば、日本で最初にラーメンやギョーザを食べたのは水戸黄門こと、水戸光圀公なのだとか!?

ならば!もっと茨城県は「ラーメン」や「ギョーザ」を売り出してもよさそうなものだが、いまだにそのイメージは「納豆」や「梅」でしかない。

一方で福光さんは、黄門様が嫌いな食べ物の筆頭に「キュウリ」を挙げている。品種改良が進んでいなかった江戸時代はさぞかし不味かったらしく、「能少なし。植えるな。食べるな」と、まったく覚えがめでたくなかったそうだ。

さてさて、そこから先が福光さんの言いたいこと!「クールビズ」にひっかけて「キュウリビズ」なる珍奇な造語まで持ち出して、最近の「キュウリ」の効用(夏バテ予防等々)について紹介している。

実は「キュウリビズ」については、JA全農福島が中心になって、8年前から東北6県が販促キャンペーンを展開しているのだそうだ。

そんな話を聞けば、これから我々九州人ももっとキュウリを食べなければとも思うが、正直、納豆以上に苦手である。

かつて、大学受験の頃に覚えた「キューカムバー」(キュウリの英訳)という単語には、確か〝高慢ちき〟という例え話がなされていなかったか…。

あの青臭い苦みが何とも言えないという人もあろうが、恐らく黄門様も、そのふてぶてしさに「助さん、格さん、懲らしめてやりなさい!」と言いたかったのだろう。

ところで、「レスリング」も「ライター」も英語のスペルでは「W」から始まるのはどうして?「少し、勉強してみるの心だぁ~」と、今日のところは小沢昭一さん風に結んで終わる。


2013/08/02

湧水の恵みに感謝!!…「立秋」前に早くも秋の気配

8月に入った。厳しい暑さはまだまだ続きそうだ。しかし気のせいか、明け方の大気の流れに早くも秋の気配を感じる。

人気の『あまちゃん』(NHK連ドラ)では、「暦の上ではディセンバー♪」などと陽気に唄われているようだが、実際の暦の上でのことしの「立秋」は来週水曜日の7日とのこと。

今朝は早起きして、島原半島内某所まで「水汲み」に出かけた。敢えて名前を出さないのは、有象無象の人々が大挙して押し寄せ、ご近所の方々にご迷惑が掛かることを恐れているからだ。

現実問題、マスコミ等で紹介され「話題」となった水汲み場には、朝な夕なに関係なく長い人の列が並ぶ。中にはトラックや大型バンで乗り付けて「持って帰らなければ損!」とばかりに辺り憚らず〝占有〟を決め込む輩もいる。

そうした「行為」は傍から見ていて気持ちの良いものではない。否むしろ「人間の業の深さ」を否応なく見せつけられているようで、急速に白けた気分に陥ってしまうものだ。

さて、1日から3日まで「島原水まつり」が開催される、という。島原青年会議所を主体とする同実行委が主催するもので、ことしで26回目だとか。

つまりは、普賢岳噴火災害を挟んで四半世紀以上の時を刻んだ季節イベントとして、毎年賑やかに繰り広げられている。大変結構な話だと思う。特段、ケチをつけるような立場でないことも、重々承知しているつもりだ。

ただ、惜しむらくはその時限りの「一過性」の単発企画に終始していないだろうか…。島原の湧水は「まつり」があろうとなかろうと、コンコンと休みなく地下水脈を通って、この我々の古里に潤いをもたらせてくれている。

JCのメンバー諸君ばかりでなく、もっと多くの市民の皆様にも声を大にして呼び掛けたい。「島原は全国でも稀な湧水に恵まれた街なんですよ!」と。

かつて、第1回の「島原水まつり」が催された際、当時のJCの理事長だった内田憲一郎さんに呼ばれて、「灯ろう」作りに汗を流したことを今でも思い出す。その内田さんももう鬼籍に入ってしまった。

よく「迷った時は原点に帰れ!」などと言われるが、水にはそもそも「原点」などはあるまい。敢えて例えるなら、水は「輪廻転生」の最たるものである。

雨水は山肌に沁み込み地下の伏流水となって地上に出る。一部は人間が生活のために使わせていただき、その多くは川の流れを伝って海へと流れる。

また、そのうちに気温が上がれば空気中の水蒸気となって雲と化し、再び雨水となる。要はこの繰り返しが「自然のサイクル」なのである。

中途半端だが、そろそろ日課の「水撒き」の時刻となったので、この辺で筆を措く。


2013/08/01

吾輩は“亀”である…卵を14個も産みました

吾輩は亀である=写真。名前は「カメちゃん」。何だか池田病院の副院長先生のよう響きだが、残念ながら、まだ一面識もない。

ご主人様は島原市湊町で「セピア美容室」を経営している。名前や年齢をバラしたら、怒られてしまいそうなので言わない。それに元々吾輩は無口である。

どこで生まれたか頓(とん)と見當(けんとう)がつかぬが、ご主人様によれば、今から23年前に「旧サンアイ」(栄町)で買っていただいたのだ、という。

何でもその頃は子供たちの間で、亀をペットにするのが流行っていたらしく、ご主人様も執拗にせがまれて買わされたのだそうだ。

ある意味、その時が吾輩のターニングポイントだった。もし、ご主人様が脇の「ミドリガメ」を選んでいたら、今の吾輩はない。

申し遅れたが、吾輩は「ゼニガメ」の一種である。ご主人様もやはり人の子だ。なぜって?「ゼニ」が嫌いな人間など凡そこの世に居ない、と想うからだ。

で、どうして吾輩がこのような形で新聞記事に取り上げられるようになったかについて、少し話をしておかねばなるまい。

きっかけを作ったのは、荒木省三さんというご主人様の顔見知りのオジサンだ。荒木さんは散歩の途中で外港の足湯に浸かるのが日課だそうで、たまたまお店の裏を歩いていた時に吾輩が卵を産んだことをご主人様から聞いたのだそうだ。

吾輩はここに来て以来、23年間の長きにわたっても孤閨(こけい)を保っているので、有精卵など産むはずはない。従って、何の面白味もないはずなのに、荒木のオジサンが「珍しかろが!」と言って、島原新聞社にネタを持ち込んだのだとか。

卵は6月21日に6個、そして1週間前に8個産んだ。だいたい年に2回だから、今年のノルマはもう果たした。

それから、食事の話を少ししておこう。欲を言えば、「刺身」が好物なんだが、ご主人様が与えて下さるのは丸薬のような亀専用のペットフードだ。

贅沢は言えないが、すぐ裏手が海だし、近くに魚屋さんもあるので、一回くらいはご馳走していただけないかな…という気がしないでもない。

でも、ご主人様には本当に良くしていただいている。散歩にだって連れて行ってもらっている。吾輩は幸せ者だ。よかったら、読者の皆さんもお店に来て吾輩に声を掛けて下さい。返事はしませんけど…。